1 農水産物の消費と販路の拡大について
令和2年度は佐世保市の農林水産業、特に水産市場業界
にとって絶不調の年となりました。新型コロナウイルス感
染拡大による外出自粛等によって、インバウンド需要や大
消費地への出荷が減少し、地元ホテル・外食産業へ納入し
ている仲卸、小売の経営はますます厳しく、水産物の在庫
滞留や価格低下等の影響が生じています。加えて、本年度
は全般的に悪天候、海況異変、漁獲魚種の変化、人員不足
による処理能力の低下等が水産市場の取扱金額の大幅な減
少につながりました。
そこで、現在の厳しい状況を打開するべく、本市が誇る
農水産物の消費量を回復させ、販路拡大を図るための施策
について、情報流・物流の高度化や協業化、オンライン等
の活用を視野に本市の考えを伺います。
○ 水産市場を取り巻く課題について
○ 西九州食財の中長期戦略について
○ 食育事業の強化について
2 造船業・海洋産業・防衛産業の可能性について
海軍工廠時代より長きにわたって本市の経済を牽引して
きた佐世保重工業株式会社による新造船事業の休止は、2
50名の希望退職者の募集にとどまらず、協力企業をはじ
め市内の地域経済に与える影響が懸念され、さらなる人口
流出や技術力の消失につながるおそれがあります。一方で、
佐世保港は天然の要衝として地の利があり、近年のアジア
太平洋地域における安全保障環境の変化を背景に、海上自
衛隊による崎辺東地区の利活用や水陸機動団による島嶼防
衛の即応体制等、拠点としての重要性が高まりつつあり、
佐世保重工も艦船等の修繕事業を柱とした事業の再構築を
打ち出しました。
そこで、防衛産業の維持・育成・高度技術に対応できる
造船業への最適化に向けた後押しをはじめ、新たな防衛関
連産業や研究機関の誘致、さらに洋上風力や潮流発電等の
新技術、海洋産業クラスターの形成等、製造業の再生へ本
市の特性を生かし、官民連携で取り組むべきではないでし
ょうか。国・県の動向を含め、今後の可能性について本市
の考えを伺います。 |